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『映画を早送りで観(み)る人たち』

鑑賞より消費
ネット配信される映画やドラマを倍速にしたり、情景描写などを飛ばしたりして視聴する人が増えているそうだ。その理由や背景を分析。映像作品を「鑑賞」するのではなく、情報として「消費」する傾向が出てきているとも著者はみる。
視聴方法や意識が多様化しているとも考えられるが、根底にどんな問題が隠されているかを見抜くことが大切なのだろう。

* 映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形 (光文社新書・稲田 豊史 (著))
現代社会のパンドラの箱を開ける!
なぜ映画や映像を早送り再生しながら観る人がいるのか――。なんのために? それで作品を味わったといえるのか? 著者の大きな違和感と疑問から始まった取材は、やがてそうせざるを得ない切実さがこの社会を覆っているという事実に突き当たる。一体何がそうした視聴スタイルを生んだのか? いま映像や出版コンテンツはどのように受容されているのか? あまりに巨大すぎる消費社会の実態をあぶり出す意欲作。

<「若者は10分間のYouTubeすら耐えられない」加速する”可処分時間レース”の行き着く先・主流は30秒の動画「効率性・生産性・合理性」に染まった若者の苦しさ>
YouTubeで人気のコンテンツ群に30秒から1分間の「ショート動画」と呼ばれる動画がある。なぜこんなに短い動画が好まれているのか。文筆家の御田寺圭さんは「今の若い世代は、効率性、生産性、合理性を求める時代精神とともに生きてきた。短時間で消費できるコンテンツの台頭はその時代精神の象徴である」という――。・・・2022/03/24 9:00・PRESIDENT Online・御田寺 圭・文筆家・ラジオパーソナリティー・https://president.jp/articles/-/55624

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