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読売社説:「ISS運用延長 月探査に向け技術を育てたい」

<読売社説:「ISS運用延長 月探査に向け技術を育てたい」>
当面はISS、それはそれとしてその先は???
月探査は必要なのか? 月探査、軍事との関係は?
果たして日本はどこまでの財政負担に耐えられるのか、月探査ほか宇宙開発に。
もっと原点に立ち返る必要もあるのでは。海洋資源の開発、そして実用化など、急がねばならないものもある。優先度などをどのように考えるべきなのか。

<読売社説:「ISS運用延長 月探査に向け技術を育てたい」>
 地球の高度400キロを周回する国際宇宙ステーション(ISS)の運用延長が検討されている。人類が月や火星の探査技術を磨くには、既存施設の活用が現実的だ。
 ISSは日米欧露などが共同で運営し、1998年に建設が始まり、2011年に完成した。24年までの運用は決まっているが、その先は不透明だった。・・・
 ISSは長年にわたり、国際協調の象徴とされてきた。今後も平和的な国際ルールに基づく宇宙開発が望まれる。ロシアには慎重な判断を期待したい。
 近年、宇宙開発は中国の進出が目立つ。独自の宇宙ステーションを打ち上げ、自国の飛行士を常駐させている。ISSを放棄すれば、中国のステーションが宇宙で唯一の施設になりかねず、日本は技術を維持する場を失う。
 月は、ISSに比べると、はるかに地球から遠い。探査を本格化させるには十分な準備が必要で、計画の遅れもあり得る。それまで、月探査のための新技術を試し、民間企業を育成するための拠点としてISSを守る必要がある。
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が現在、募集している新たな飛行士は、日本人として初めて月面に立つことが期待されている。ISSを引き続き活用していくことが、その目標に向けたステップになるだろう。 2022/02/13
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20220212-OYT1T50314/

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