<朝日社説:「春闘と賃上げ 実質賃金増 当たり前に」>
この社説の要旨は次の通りです(ChatGPT )
1 今年の春闘を、実質賃金が持続的にプラスとなる「当たり前」の社会への転機にすべきだ(名目賃上げだけでなく、物価を上回る賃金上昇が必要)
2 大企業主導でベースアップを定着させ、賃上げを中小企業や非正規を含む社会全体に波及させるべきだ
3 企業は労働分配を強め、価格転嫁と適正取引を徹底して中小企業の賃上げ原資を確保する責任がある
4 物価見通しを踏まえた中長期的な賃上げの仕組みづくりと、日銀による物価安定の確保が不可欠だ
* 要するに、「春闘を通じて、賃金と物価が好循環する持続的な実質賃金上昇を社会に根づかせよ」というのが社説の核心です。
私はこの社説に総論としては賛成です。しかし、各論には大きな違和感を覚えます。
最大の問題は中小企業への視線です。
「価格転嫁と適正取引を徹底せよ」と言うのですが、それは具体的にどう実現することができるのでしょうか。朝日新聞社自身、例えば新聞配送業や新聞配達事業者に対して、どこまで価格転嫁や取引条件の改善に配慮しているのでしょうか。理念を語るだけでは、現場は動きません。
また、「日銀による物価安定の確保が不可欠だ」という指摘にも疑問が残ります。物価上昇の要因は、金融政策だけでなく、財政政策、為替、エネルギー価格など複合的です。成長を優先するのか、物価安定を重視するのか、あるいは賃金上昇を最優先するのか。その整理なしに、日銀だけに責任を負わせる議論は単純すぎます。
毎日、読売、産経の各紙社説が共通して指摘しているのは、賃上げの持続性です。中小企業が賃上げを続けるためには、単なる要請ではなく、生産性向上、取引慣行の是正、社会保険料負担の軽減など、現実的な制度設計が不可欠です。
朝日新聞社には、理想論の提示にとどまらず、成長、物価安定、賃金上昇の優先順位を明確にし、具体策を伴った議論を改めて示す社説を期待いかします。
<朝日社説:「春闘と賃上げ 実質賃金増 当たり前に」>・1月29日
https://www.asahi.com/articles/DA3S16391999.html?iref=pc_rensai_long_16_article
<毎日社説:「中小企業と春闘 問われる賃上げの持続性」>・2026/1/30・https://mainichi.jp/articles/20260130/ddm/005/070/073000c
<産経主張:「衆院選と春闘交渉 実質賃金の上昇が必要だ」>・2026/1/30 ・https://www.sankei.com/article/20260130-22N6GTGHHJMA7HU3FFUGWGDILQ/
<読売社説:「春闘スタート 物価高への正攻法は賃上げだ」>・2026/01/30・ https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20260129-GYT1T00539/