<産経主張:「能登豪雨1カ月 激甚化する水害に備えよ」>
この社説の要旨は次の通りです。
1 中小河川の氾濫対策の強化:中小河川の氾濫が甚大な被害の原因であり、国は観測網やハザードマップ作成を支援し、住民とのリスク情報の共有を進めるべき。
2 複合災害への対応の重要性:地震の影響で地盤が弱体化し、豪雨による被害が拡大した可能性があり、複合災害の観点からの調査が必要。
3 将来の雨量増加を考慮した河川整備の加速:地球温暖化に伴う雨量増加に対応するため、国は将来の雨量を見越した新しい河川整備計画を策定し、予算を重点的に投入するべき。
4 国や自治体、国民の一体的な取り組みの必要性:水害は全国で起こり得るため、国や自治体、国民が一体となって防災対策に取り組むことが急務である。
これらは一見もっともな意見です。しかし、河川整備計画に重点的な予算を投入すべきだと言っても、問題は財源です。今の日本の厳しい財政状況で、どの予算を削減し、防災対策に回すべきでしょうか?産経新聞の主張には、この点への具体的な言及が欠けています。
防衛費が増額される中で、その予算を防災対策に転用する案については、どうお考えですか?
マスコミはさまざまな要求を繰り返しますが、財源の優先順位を明確にしない限り、ただの理想論に過ぎません。各メディアには、この点をしっかりと示してほしいと思います。
<産経主張:「能登豪雨1カ月 激甚化する水害に備えよ」>・2024/10/22
https://www.sankei.com/article/20241022-KCPHO5DFFJJHDMABMJU6LXKX6U/
<読売社説:「能登大雨1か月 生活の再建へ支援を緩めるな」>・2024/10/21
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20241020-OYT1T50129/