<広島は普遍主義を維持できるか>
篠田教授の意見、拝聴しました。
あえて後半の意見をそのまま引用させていただきます。
「オバマ大統領の広島訪問が実現したのは、普遍主義的な復興を成し遂げた広島の歴史によるところが大きく、核廃絶への願いの強さといったことは、必ずしも大きな要因ではない。その点を見間違えると、G7サミットをあえて広島で開催したことの意味も、消失する。形式論で、どれくらい核廃絶について話せたか、といった話に、過度に還元されすぎてしまう傾向が生まれる。
核廃絶の訴えという一点だけで平和とつながり、あとは全て日本政府の政策方針に従属する、という姿勢では、広く世界にアピールできる普遍主義的な平和を求める精神が見えなくなる。最悪の場合、世界情勢には目をつぶりながら、ただ呪文のように核廃絶だけを唱えるだけの町になってしまう。
平和記念式典へのイスラエルの招待(パレスチナの非招待)の問題は、広島が今後どのようなアイデンティティを持っていくか、という視点に大きく関わっている。そしそそれは、日本が国際的にどのようなアイデンティティを持っていくか、というビジョンにも、大きく関わっているはずである。」
<広島は普遍主義を維持できるか>
「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」
広島平和記念公園の中央に位置する慰霊碑に刻まれた有名な碑文である。誰が誓っているのか、「主語」が不明だということで、国粋主義者系の人々の間では評判が悪い。今まで何度か襲われたことがある。
広島市の英文説明では「We shall not repeat the evil」となっている。そのため「過ち」を犯したので、それを「繰り返さない」ことを誓っているのは、「われわれ(we)」全員だということになっている。アメリカ人だけではない。・・・2024.08.06・篠田 英朗
https://agora-web.jp/archives/240805062554.html
<ロシアと同列「誤解招く」 長崎式典巡りイスラエル擁護―駐日英大使>・時事通信 外信部2024年08月06日・https://www.jiji.com/jc/article?k=2024080601325&g=pol