南北戦争以来の「内戦」は起こるのか。ウクライナは見放されるのか。日米安保は破棄されるのか。
日本から見ていると信じられないかもしれないが、アメリカ共和党内では依然として圧倒的支持を得ており、共和党大統領候補として選ばれることが確実視されている。
一方で前回大統領選後の議事堂襲撃を扇動した罪などで司法からは多数の刑事訴追をされており、このまま何事もなく選ばれていくのかを疑問視する声もある。
それでもなぜ、彼はこれだけ支持を集めているのだろうか。
トランプ現象の本質を最も早く見抜いたアメリカ・ウォッチャーの第一人者が、アメリカ政治に起きている地殻変動と、建国以来の保守思想がその源流にあることを明らかにしていく。
* それでもなぜ、トランプは支持されるのか: アメリカ地殻変動の思想史(会田 弘継 (著)>
ゴジラはなぜ、何度も何度も、日本に戻ってくるのか。同じように問いかけてみるべきだろう。ドナルド・トランプはなぜ、またアメリカ大統領選に戻ってくるのか。なぜトランプのような破壊的存在が出現したのか、その「生命力」の不思議をわれわれは「研究」すべきだ。「トランプが民主主義を破壊している」というような単純な話ではなく、トランプを生み出したアメリカの病とその原因を探らなければ始まらない。トランプという怪物は繰り返し戻ってくる。それはどんな無念を抱く、数多くの戦死者の「亡霊」(再来)なのか。異様な格差を生む不平等の構造が変わらない限り、支配される側の怒りと怨嗟の「ゴジラ」であるトランプは、いくどでもアメリカの政治に登場することになるのだ。――序論より
トランプは病因ではない、病状なのだ。原因ではない、結果なのだ、というのはアメリカを観察する者にとっては、今ではほぼ常識となっているはずだ。少なくともアメリカの学識者の間では共通認識であろう。ところが、どうも日本ではそのことがよく理解されていない。――序論より
<それでもなぜトランプは熱狂的に支持されるのか・幸福な国は「怪物」を大統領に選んだりしない>・2024/07/10・会田 弘継 : ジャーナリスト・思想史家・https://toyokeizai.net/articles/-/768141
<「金持ちエリート政党」に変貌したアメリカ民主党・トランプ&サンダースが前面に出る絶望的状況>・2024/07/12・会田 弘継 ・https://toyokeizai.net/articles/-/768144
<「オバマ政権の大失政」が生み出したトランプ現象・告発された「金融業界癒着」「中間層救済放棄」>・2024/07/16・会田 弘継・https://toyokeizai.net/articles/-/768148