<朝日社説:「「経済安保」法案 かけ声先行は危うい」>
「経済安保」、それは主として対中国、だからそんなことは主張するな,実行するな,そう言いたいのですね朝日新聞社殿。もっと,読者にストレートに通ずる社説を,ごまかさずに。
中国のなりふりかまわぬ覇権主義、朝日新聞社は意識を改革しなければならない、どのような経済安保、それが具体化したときに、その是々非々を議論すれば良い、ただそれだけだ。
<朝日社説:「「経済安保」法案 かけ声先行は危うい」>
政府が「経済安全保障」の推進を掲げた法案づくりに動きだした。安全保障は狭義の軍事以外にもかかわるため、国際環境や技術の変化に応じて経済との関連を議論し、手を打つことは理解できる。ただし、前のめりになって過剰に網を広げ、国内調達や輸出管理の強化が過ぎれば、国際分業の利益を失う。必要最低限にとどめるべきだ。・・・
支援にしろ規制にしろ、「安保」を名目にしたときの懸念は、決定過程や運営の不透明化だ。政府の介入が過剰かつ裁量的になれば、それ自体が企業や研究者を萎縮させ、競争をゆがめる。強権やスローガンではなく、熟慮にもとづく民主的決定こそが経済繁栄の基礎であることを思い起こす必要がある。2021年11月23日
https://www.asahi.com/articles/DA3S15119976.html?iref=pc_rensai_long_16_article
* 経営戦略と経済安保リスク(國分 俊史 (著))
米中のみならず同盟各国の規制も強化されている経済安全保障。日本企業はその網の目をいかにかいくぐるべきか ? 日本が直面しているリスクを業務分野ごとにずばり解説します。
米国政府は、AIや自動運転技術などのハイテク技術の中国への流出を最小化し、中国の成長スピードを遅らせることこそが国家安全保障政策の要と位置付け、同盟国の企業の意識改革まで念頭に置いた制度設計を検討しています。防衛産業に関係ないからといってのんびり構えてはいられない時代になったのです。政府は、企業に経済安全保障担当者設置を要望しています。
米国ならびに米国の同盟国と円滑に経済関係を維持していくためには、経済安全保障規制の網に準じた経営体制を構築することが愁眉の急となっています。この数年で日本企業が経営リスクとして位置づけなければならない案件が急増しているにもかかわらず、多くの人はまだ気がついていません。戦後70年以上にわたって軍事、安全保障から目を背けてきた経済界が、意識改革を迫られているのです。
本書は、『エコノミック・ステイトクラフト』(2020年刊)で、米国の安全保障規制を総合的に解説した著者による、新しい経営リスクの解説書。経済安全保障を、戦略、研究開発、組織風土文化、経営管理、財務管理、リスクマネジメント、ガバナンス、人事管理、サプライチェーン、情報システムという経営機能の視点から論点設定します。各章を読むと、なぜこの章にこの論点が記載されているのか、と驚くかもしれません。