<現実とずれる朝日の中東報道>
中東、日本人にはわかりにくい難しい地政学、政治的混迷、多くの王族国家。
<現実とずれる朝日の中東報道>
「中東では米国が存在感を失い、中国が存在感を増している。その証拠に中国は今年3月、米国を排除したかたちで、対立してきたサウジアラビアとイランの関係正常化を仲介した」
これはここ数カ月間、朝日新聞が繰り返し強調してきた「ナラティブ(物語)」である。6月9日の「『米国は中東にとどまる』サウジ訪問の国務長官、中国へ警戒あらわ」というウェブ記事でも、このナラティブは繰り返されている。いわく、「米国は中東で存在感を増す中国を警戒しており、この地域への米国の継続した関与を印象づけるとともに、近年ぎくしゃくするサウジとの関係再建の糸口を探っている」とのこと。
しかしこのナラティブは現実とは齟齬(そご)がある。今も中東で圧倒的な軍事的存在感を保持しているのは米国であり、サウジを含めた中東諸国の多くが米国に安全保障を依存しているのが現状だ。彼らにとって安全保障は揺るぎなき最優先課題である。・・・2023/7/2 ・イスラム思想研究者、麗澤大学客員教授・飯山陽
<米、中東外交を仕切り直し イスラエルとサウジの国交正常化模索 難航は必至>・2023/6/9 ・https://www.sankei.com/article/20230609-XPO5L7Z47JJ3HLE4WNO7YUHJHY/
<中国に接近のサウジアラビア、本音は「米国と復縁」>・3月29日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB2618V0W3A320C2000000/