原子力、遺伝子操作に続いて登場した画期的なテクノロジー「AI」が
人類にもたらすのは脅威か福音か――
* AIは人類を駆逐するのか? 自律世界の到来(太田 裕朗 (著))
今やAIは、「自ら学習する」という能力をますます高め、人間の頭脳を上回るようになったといっても過言ではありません。
そんな高度なAIが組み込まれた「機器(ロボット)」がこれまでよりも多様な場面で私たちの暮らしを支える未来は、すぐそこまで来ています。
その結果、どのように世界が生まれ変わるのか、具体的にはまだ誰も想像することができません。
私は本書を通し、「自動」から「自律」への道のりをたどりながら、AIの人間社会への影響、そしてあるべき未来について、時に案内役となりつつ、皆さんと一緒に考えたいと思います。
「AIの進歩」のように大まかに語られがちなテーマだからこそ、専門用語をできる限り避け、分かりやすく、しかし多くの話題を丁寧に解説していくなかで、新たな“知的生物”との未来について、皆さんの問題意識を喚起していくつもりです。
今後、自律したAI、AIを〝脳〟に持つロボットがさらに進歩していけば、私たちは人類として、その存在価値がよりシビアに問われていくでしょう。
そうした時代の到来を控える今、テクノロジーと人類の未来を考える多くの方にとってなんらかのヒントになれば幸いです。(「はじめに」より抜粋)
<AIが人類に与える脅威と希望――マーティン・ウルフ>
人間の自意識を変える力を秘めた技術
AIは中所得者の仕事を主に奪っていく・・・
西暦1900年の英国には馬が330万頭いた。こうした動物は牽引力や輸送手段、騎馬を提供していた。
今日ではレクリエーション用の馬しか残っていない。馬は時代遅れとなった技術だ。英国における頭数は75%ほど減った。
では、人間もまた時代遅れの技術になり得るのだろうか。
単に力が強いだけでなく、手先も器用で聡明で、さらには創造性も兼ね備えた機械に取って代わられてしまうのだろうか。
2023.5.16・(英フィナンシャル・タイムズ紙 2023年5月10日付)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/75180
<AIに「核戦争と同じ滅亡リスク」、テック幹部ら警鐘・オープンAIやグーグルの幹部ら350人超が共同声明>・2023.6.2・小久保 重信
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/75425