＜朝日社説：「３０代と考える税の姿 「戦後１００年」へ踏み出す合意を」＞
この社説の要旨は次の通りです（ChatGPT）
１ 税・社会保障制度の将来像を見据えた議論の開始が必要：少子高齢化と人口減少が進む中で、今後20年を見据えた持続可能な税と社会保障の設計が急務。
２ 公平性（垂直的・水平的・世代間・多様な生き方）を重視すべき：所得や資産、世代間のバランス、多様な働き方・暮らし方に配慮した「納得できる負担と受益」の仕組みが必要。
３ 若い世代（特に30代）にとって納得感ある制度構築を： 現役世代に不公平感・置き去り感が強まっており、制度設計には彼らの視点・経験を反映させることが重要。
４ 政治は「全体像のビジョン」と「合意形成」を示す責任を果たすべき： 一部に迎合する政策ではなく、持続可能で公平な制度への合意形成を政治の優先課題として実行すべき。
総論として、社説の基本的な問題提起には異論はありません。しかし、内容には具体性が乏しく、読者に深い納得を与える説得力があるとは言い難いと感じます。
現在の政党状況を見れば、右派の参政党から左派の共産党まで幅広く存在し、基本的な価値観や制度に対する考え方は大きく異なっています。それぞれがポピュリズムに傾きがちであることを考えると、現実的には「持続可能で公平な制度への合意形成」を政治の優先課題とすること自体が、極めて困難な状況にあると私は考えます。
したがって、朝日新聞社には、抽象論ではなく「どうすれば合意形成が可能か」という具体的な方策を示すことが求められます。
例えば、給付付き税額控除の導入、退職金課税の見直し、社会保険料の逆進性の是正といった具体的政策論を取り上げ、それらに対して「誰が、どのように、何を負担するか」の議論を提示すべきです。
いずれにしても、税や社会保障制度の再設計は、有権者にとって痛みを伴うものになるのは避けられません。朝日新聞はその現実を正面から直視し、有権者にも覚悟と責任を求める提案をすべきです。厳しいことを言えば、「合意」や「公平」という言葉だけで論点をぼかすのではなく、負担の在り方を含めた改革の具体像を提示することこそ、今求められるメディアの姿勢ではないでしょうか。
繰り返します。抽象論で逃げず、説得力ある具体案の提示を、私は朝日新聞に強く求めます。
＜朝日社説：「３０代と考える税の姿 「戦後１００年」へ踏み出す合意を」＞10月3日 https://www.asahi.com/articles/DA3S16315433.html?iref=pc_rensai_long_16_article