<朝日社説:「政府予算案 楽観排し健全化の道を」>
この社説の要旨は次の通りである。
1 財政健全化の必要性:国の借金依存体質と巨額の公的債務残高(GDPの2.5倍)の改善が必要。
金融緩和の終了に伴う利払い費増加や国債の信認維持の重要性を指摘。
2 歳出・歳入改革の急務:限られた財源の配分見直しや効率的な使い方の模索。
公平な負担を誰に求めるか、具体的な議論の必要性。
3 与野党の姿勢への批判:与野党が「税収増の還元」や目先の政策(所得減税、ガソリン減税、教育無償化)に偏り、財政全体への責任感が欠如していると批判。
4 将来世代への責任:財政悪化を先送りすることで、最終的に国民に負担が跳ね返るリスクを強調。
安定した国の土台を引き継ぐため、与野党ともに責任ある対応を求める。
総論として、この社説には特段の新しさや意義は見受けられません。
また、与野党の姿勢について批判を行っていますが、ばらまき政策を特に強く主張しているのは野党側です。たとえば、国民民主党は課税最低限度額を170万円まで引き上げることを求め、この予算案に反対する姿勢を明らかにしています。このような野党の具体的な提案や立場について、朝日新聞はもっと踏み込んだ批判を展開すべきではないでしょうか。
さらに、財政再建について朝日新聞が具体的な方策を示していない点も問題です。緊縮財政を支持するのか、それとも増税を容認するのか、明確な立場を示すべきです。単なる批判に留まらず、具体的な提言を行うことが、説得力のある議論につながると考えます。
最後に、国民に対して必要な負担や我慢を求める啓蒙的な意見を提示することも重要です。要求を並べるだけでなく、財政健全化の必要性について国民が納得できるよう、具体的な説明を伴った提案を期待したいところです。
<朝日社説:「政府予算案 楽観排し健全化の道を」>・2024年12月28日
https://www.asahi.com/articles/DA3S16116137.html?iref=pc_rensai_long_16_article
<新年度予算案が否決なら、衆院解散「あり得る」 石破首相が発言>・12月27日
https://www.asahi.com/articles/ASSDW2QXDSDWUTFK00TM.html?iref=com_rnavi_arank_nr03
<読売社説:「来年度予算案 税収増も険しい財政再建の道」>・2024/12/28
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20241227-OYT1T50213/
<借金で賄う巨額歳出…来年度予算案、国債減でも「平時化」ほど遠く>・2024/12/28
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20241227-OYT1T50222/
<産経主張:「7年度予算案 膨張抑える改革が足りぬ」>・2024/12/28
https://www.sankei.com/article/20241228-6KHWKG4KKBOLBLVCT4W63YX454/
<毎日社説:「少数与党下の予算案 リスク高める膨張一辺倒」>・2024/12/28
https://mainichi.jp/articles/20241228/ddm/005/070/094000c