<日経社説:「規律なき予算の膨張に歯止めを」>
この社説の要旨は次の通りです。(ChatGPT)
1 財政健全化への取り組み不足:「平時」に戻すとされた財政が引き続き膨張しており、歳出改革が進んでいない。特に、社会保障費の効率化や財源確保が不十分である。
2 防衛費と財源確保の課題:防衛費の拡大は必要性が認められる一方、所得税増税時期が決められないまま進められており、財源面での課題が残る。
3 税収増と国債依存の矛盾:税収が過去最高を記録しているものの、国債依存の高い財政構造は改善されておらず、金利上昇の影響で国債費が増加し続けるリスクが指摘される。
4 政治の責任と政策の質:政治の財政危機感が希薄であり、与野党ともにバラマキ的な政策競争を回避し、成長につながる「賢い支出」と規律ある財政運営を実現すべきだとしている。
社説、長文ではあるものの、具体的提案や解決策に乏しい点が目立ちます。「社会保障費の効率化が不十分」と指摘する一方で、どのような具体策を講じるべきかについては全く言及されていません。例えば、生活保護費の10%削減等支給基準の見直しなど、大胆な提言が必要ではないでしょうか。
また、国民民主党が課税最低限を170万円に引き上げることを主張して予算案に反対する一方、与党が給食費の無料化を要求している現状について、日経の社説はより厳しい論調で批判するべきです。現行の政策競争を単なる「バラマキ」と断じるだけでなく、各党が主張する政策の持続可能性や優先順位を明確に評価する視点が求められます。
さらに、「成長につながる『賢い支出』と規律ある財政運営を実現すべき」という表現は毎度の抽象論に過ぎません。日経新聞社は、緊縮財政を目指し、福祉予算の大幅削減を支持するのか、あるいは基礎年金引き上げや福祉消費税導入を含む増税を推進するのか、その立場をより明確にするべきです。中途半端な表現では、読者の理解を深めることはできません。
<日経社説:「規律なき予算の膨張に歯止めを」>・2024年12月27日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK2632G0W4A221C2000000/