結局「生まれが9割」は否定できない。 でも、遺伝の仕組みを深く理解すれば、「悲観はバカバカしい」と気づくことができる。 遺伝が学力に強く影響することは、もはや周知の事実だが、誤解も多いからだ。 本書は遺伝学の最新知見を平易に紹介し、理想論でも奇麗事でもない「その人にとっての成功」(=自分で稼げる能力を見つけ伸ばす)はいかにして可能かを詳説。 「もって生まれたもの」を最大限活かすための、教育の可能性を探る。
* 教育は遺伝に勝てるか? (朝日新書・安藤 寿康 (著))
はじめに
ふたごが教えてくれること/「遺伝によって決まる」の誤解/なぜ子育て本通りに育つ子がいるのか
第1章 遺伝は遺伝せず――基本はメンデルにあり
第2章 あらゆる能力は遺伝的である
第3章 親にできることは何か――家庭環境の効き方
第4章 教育環境を選ぶ――学校の内と外
第5章「自由な社会」は本当に自由か?
第6章 そもそも、子どもにとって親とは?
親に「こうあるべき」はない/親がもっとも努力すべきこと/親が期待するほど、子は親の影響は受けない/斉藤和義も歌っている「諦め」/「素質に合う」は実在しない/子どもの「好き」を大切に
<「遺伝は子どもの学力に影響」 教育界の「タブー」に一石 安藤寿康・慶応大名誉教授に聞く>・2024/12/17・https://mainichi.jp/articles/20241217/ddm/013/100/009000c