<日経社説:「中国は台湾武力威嚇をやめよ」>
この社説の要旨は次の通りです。
1 中国の軍事演習による台湾威嚇の停止要求:中国は台湾周辺での軍事演習を行い、海上封鎖を想起させる威嚇を続けているが、これは非常に危険であり、直ちにやめるべきだと主張している。
2 アジア太平洋地域の平和と経済への脅威:中国の軍事圧力はアジア太平洋の平和と安定、さらに国際的なサプライチェーンや半導体供給を含む経済に悪影響を与えるとして警鐘を鳴らしている。
3 中国の台湾統一への意図:中国の演習は、台湾の頼清徳政権が掲げる「対等な中台関係」に対する圧力であり、台湾統一を目指す習近平政権の意図が背景にあると指摘している。
4 日本と国際社会の懸念:日本や米国は中国の行動に対し強い懸念を示しており、日本政府は引き続き国際会議などで自国の立場を主張すべきだとしている。
以上の1から3に関しては、私も全く同感です。問題は4の部分です。確かに日本政府が国際会議で自国の立場を主張するのは当然ですが、率直に言って、それだけでは効果が薄く、非常に苛立たしい限りです。
このような中国に対して、日本が今真に考えるべきは、どこまで軍事的に対抗できるのか、どのような自衛隊の増強が可能なのかを、国会で与野党がもっと真剣に議論することです。しかし、国会議員の多くにはその意識が欠けており、特に野党議員の対応は残念ながら極めて不十分です。
重要なのは、今回中国が台湾を取り囲んで展開した海軍や航空機に対し、どのように対抗し速やかに壊滅させるのか、そのための軍事力をどこまで確保できるのかです。台湾、アメリカ軍、そして日本の自衛隊は、果たしてどれほど準備が整っているのか――この点について、私は非常に懸念を抱いています。
<日経社説:「中国は台湾武力威嚇をやめよ」>・10月15日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD152DG0V11C24A0000000/
<産経主張:「台湾包囲の演習 中国は「火遊び」をやめよ」>・2024/10/16
https://www.sankei.com/article/20241016-JKOH2QKKYZMCPN6CTZUYFSF7GM/
<台湾を完全包囲した中国の軍事演習、翌日の国防部機関紙に一切記載がなかった理由>・東アジア「深層取材ノート」(第253回)・2024.10.16・近藤 大介
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/83768
<中国が台湾を囲んで軍事演習:石破首相で中国に対抗できるのか?>
14日、中国が台湾を囲む形で大規模な軍事演習を実施しました。近年、中国は台湾への威圧を念頭に軍事演習を頻繁に行っており、回数を重ねるごとにより実戦を想定した内容になっているとの指摘があります。・・・2024.10.16・アゴラ編集部
https://agora-web.jp/archives/241016020803.html