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「防衛力の喪失」:海上自衛隊員の不祥事と大量処分問題

<海上自衛隊員の不祥事と大量処分問題、メディアは「防衛力の喪失」を正面から議論せよ>
海上自衛隊員の不祥事と大量処分問題、結果として優秀な現場の自衛隊員を大量に退職させてしまう。そしてそれは「防衛力の喪失」に直結するのだが。
日本の多くのメディアは、不祥事だけを取り上げ、その不祥事がなぜ発生したのか、沈黙してしまう。言うまでもない。自衛隊員の待遇が民間と比較してあまりにも劣悪、繰り返す,日本の多くのメデイアはあえて沈黙。
艦艇勤務で戦闘指揮所(CIC)に入れる資格をもつ熟練した乗組員や希少な飽和潜水士たちが自衛隊を去ることになる。これらの要員の確保のためにどれだけの訓練と日時が必要なのか。そして何よりは,自衛隊、応募者は毎年減少、「平和ボケ」の日本、「平和ボケ」のメディア、「平和ボケ」の野党政治家、情けない。

<海上自衛隊員の不祥事と大量処分問題、メディアは「防衛力の喪失」を正面から議論せよ>・新聞に喝! 
防衛省は7月12日、海上自衛隊艦艇部隊での特定秘密漏洩(ろうえい)や海自隊員による潜水手当不正受給、内部部局幹部によるハラスメント事案などを受け、自衛隊や同省幹部ら計218人を処分したと発表した。ルール違反に対する懲罰は当然だ。自衛隊では停職や減給などの重い懲戒処分を受けると昇任が止まる。昇給も望めなくなるため、その後に退職する人が多い。今後は特別防衛監察中の川崎重工業での裏金問題を巡り、海自側の処分者は増える見通しだ。
朝日新聞は7月13日、「このままでは、防衛予算の大幅額、ましてやその一部を賄うための増税に、国民の支持は到底得られまい」と問題視する社説を掲載。同様に、西日本新聞も同18日の社説で「失墜した国民の信頼を回復するのは並大抵なことではない」と指弾した。
この大量処分を巡る課題は「国民の信頼喪失」だけなのだろうか。頻繁に日本の排他的経済水域(EEZ)近くにミサイルを発射する北朝鮮や領海侵犯を繰り返す中国、ウクライナへの軍事侵攻で国際的な非難を浴びているロシア。この3つの核保有国に囲まれた日本で、海自の防衛力の大幅な損失という側面になぜ、気づかないのか。軍事侵攻もテロもある日突然起きる。懲戒処分は当然だが、その穴埋めをどうするのか。日本人の生命と財産を守る国防力の著しい損失を問題視しないとは「平和ボケ」と笑われても仕方あるまい。
2024/8/18 ・国防ジャーナリスト・小笠原理恵
https://www.sankei.com/article/20240818-GOS5BOSXMBKK7I2UNKTV237YSA/

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