<「バイデン大統領が発表したイスラエルの停戦案」の混乱>
「私は、半年以上前から、イスラエル完全勝利のシナリオに懐疑的であり、ハマスが狙う戦闘膠着化の可能性が高いが、そこを乗り越える国際部隊の展開のシナリオこそが望ましい、と論じてきた。」、ご立派な意見です,篠田教授殿。しかし、現在の国連に国際部隊の展開をする能力がありますか、理想論だけでは何も解決しないのでは???
やはりやってみるしかない、イスラエルによるガザ併合。
<「バイデン大統領が発表したイスラエルの停戦案」の混乱>
5月31日、米国のバイデン大統領が、三段階の構想からなる「イスラエルの停戦案」を発表した。これに対してハマス側が、前向きに検討するという声明を出した。ところがイスラエル政府では、一斉に反発の声があがり、ネタニヤフ首相も「ハマスの壊滅まで軍事作戦を止めることはない」と述べ、事実上、「停戦案」を否定した。 ・・・・
もし仮にイスラエルが、「バイデン大統領が発表したイスラエルの停戦案」に合意をすると、どうなるだろうか。ハマスの主要な勢力が地下に潜伏した状態で、イスラエル軍が撤退する。その状態で、大規模な復興支援なるものを単純に導入しても、ハマスの活動が再開されることは防げないだろう。ハマスの勢力が顕在化したら、イスラエルが再び軍事展開しないはずはない。結局は、元に戻る。
「バイデン大統領が発表したイスラエルの停戦案」は、力の空白を埋める中立性を標榜しながら、イスラエル軍撤退後のハマスの活発化を抑え込める国際部隊の展開がなければ、破綻する。
私は、半年以上前から、イスラエル完全勝利のシナリオに懐疑的であり、ハマスが狙う戦闘膠着化の可能性が高いが、そこを乗り越える国際部隊の展開のシナリオこそが望ましい、と論じてきた。・・・2024.06.03・篠田 英朗
https://agora-web.jp/archives/240602190437.html