防衛費の増額が議論。
なお、海上保安庁の規模や装備品についても真剣な議論が必要です。
米国に中国の不法移民がメキシコ等を経由して、増加中とのニュースもある。
日本に中国や北朝鮮の不法移民が海を経由して押し寄せる危険も考えておかねばなりません。
* 知られざる海上保安庁 – 安全保障最前線 – (元海上保安庁長官 奥島高弘 (著))
正直なところ、海上保安庁という組織の実態はあまり世間に知られていないと思います。
確かに『海猿』『DCU』などの漫画、映画、ドラマ等の人気作品の影響で知名度が上がり、海難救助の仕事をしている組織だということは認知してもらえています。
また、いわゆる尖閣問題をめぐる新聞・テレビの報道等で領海警備の仕事をしている組織だということも多くの国民に知ってもらえていると思います。
しかし、海上保安庁が実際にどれくらいの予算で、どれくらいの人員がいて、どれくらいの守備範囲の仕事をしているのか、有事の際にはどのような対応をするのか、といった運用の実態についてはほとんど知られていません。
特に最後に挙げた「有事の際にはどのような対応をするのか」については、さまざまな“誤解”をもとにした議論が散見されます。
しかも、安全保障に関心の高い人たちほどそうした“誤解”をしている傾向があるように思われます。
日本は島国です。
ご存じの通り、日本は、尖閣諸島における中国の領海侵入の問題や、韓国との間の竹島をめぐる問題、ロシアとの間の北方領土問題など、さまざまな問題を抱えています。我が国を取り巻く安全保障環境は年々厳しいものとなっており、日本の周辺海域はつねに紛争の火種を抱えているといっても過言ではありません。
その最前線で対応しているのが海上保安庁です。
海上保安庁が“誤解”されたままでは、日本の安全保障をめぐる議論そのものが誤った方向に進んでしまうおそれがあります。
当然のことながら、それは日本の国益にとってプラスになりません。
海上保安庁にまつわるさまざまな誤解を解いた上で、組織運営の実態を知ってもらい、地に足の着いた国家安全保障の議論をしてもらいたい――それが本書を執筆した大きな動機のひとつです。(はじめにより)
<神奈川県警より少ない人数で「広さ世界6位の海」を守っている…超重要組織・海上保安庁の知られざる実態・尖閣諸島を狙う中国船にも「非軍事組織」で対抗>
日本の領海警備や海難救助は海上保安庁が担っている。元海保長官の奥島高弘さんは「神奈川県警より少ない人数で世界第6位の広さの海洋権益を守っている。まだ予算と人員は十分ではないが、中国の脅威などを背景にようやく注目度が上がってきた」という――。2024/02/12・ PRESIDENT Online・奥島 高弘・第46代海上保安庁長官
https://president.jp/articles/-/78454?page=2