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「仏教の歴史 いかにして世界宗教となったか」

〈ユダヤ教であれ、キリスト教であれ、イスラム教であれ、唯一神を中心とした「一神教」の宗教伝統の中だけでずっと生活してきた者にとって、仏教は常軌を外れた奇怪なもの、さらには馬鹿げたものにさえ映る。〉(『仏教の歴史』p.19)

* 仏教の歴史 いかにして世界宗教となったか (講談社選書メチエ・ジャン=ノエル・ロベール (著), 今枝 由郎 (翻訳))
インドで誕生した仏教は、いかにして世界に広まったか。その鍵は、ユダヤ教やキリスト教、イスラム教など他の一神教とは異なり、仏教は現地の言語に翻訳されることを積極的に認めたことにある。本書の著者、ジャン・ノエル・ロベール氏によれば、仏教が中国に伝播するのは、同じインド・ヨーロッパ語族のユーラシア西部に伝わるよりもずっと困難だったはずだという。
チベット、モンゴルから中国、朝鮮、さらに日本へ、また、東南アジアやヨーロッパでは全く別の姿を見せながらも「仏教」としてひとつのまとまりを見せる「世界宗教」の変遷と広がりを、フランス屈指の東洋学者が平易に解説する。

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