* サイバー戦争 終末のシナリオ 上・下(ニコール パーロース (著), 岡嶋 裕史(監訳) (その他), 江口 泰子 (翻訳))
セキュリティホールの情報を高額で闇取引するサイバー武器商人。システムに罠を仕掛け金融、医療、原発など敵国のインフラを壊滅させるタイミングを窺う政府機関やテロリスト――。
気鋭のジャーナリストが、ウクライナからロシア、中東、中国、北朝鮮、シリコンバレーまで世界中を舞台に水面下で繰り広げられる「見えない軍拡競争」の実態を体当たりで取材。スパイ小説さながらの臨場感あふれる筆致で、今そこにある「サイバー最終戦争」の危機を浮き彫りにする。
「恐怖・利益・名誉――人間の性(さが)こそがサイバー戦争を突き動かす原動力である」
――小泉悠(東京大学先端科学技術研究センター専任講師、『現代ロシアの軍事戦略』著者 本書解説より)
<台湾併合をみすえて暗躍する中国国家安全部>
<2012年以降、中国は世界でもっとも多くの脆弱性を悪用した攻撃を行っていると言われている。その実態は……>
他国を圧倒する中国サイバー部隊の規模とゼロデイ脆弱性
中国やロシアが世界各国に対してサイバー攻撃を仕掛けていることはよく知られている。中国のサイバー能力は近年急速に向上し、総合的な力ではアメリカに劣るものの、特定の能力ではアメリカを上回るまでになったと言われている。
2023年06月13日・https://www.newsweekjapan.jp/ichida/2023/06/post-47.php