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半導体「世界大戦」にどこが勝つ? 次の大国は「インドで決まり」???

* 半導体戦争 世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防(クリス・ミラー (著), 千葉 敏生 (翻訳))
半導体は石油を超える「戦略的資源」だった――
気鋭の経済史家が鮮やかに解き明かす、いびつな業界構造と米中対立の新側面
半導体不足の主な原因は、半導体サプライ・チェーンの問題にあるわけではなかった。
確かに、供給の混乱もあるにはあった。たとえば、COVID-19によるマレーシアのロックダウンで、現地の半導体パッケージング業務に支障が生じたのは事実だ。しかし、調査会社のICインサイツによると、2021年の世界全体の半導体デバイスの生産量は、1.1兆個以上と過去最高だった。2020年比で13%増だ。
つまり、半導体不足は、供給の問題というより、主に需要の増加の問題だったのである。半導体の需要を突き上げていたのは、新型のPC、5Gの携帯電話、AI対応のデータ・センター、そして突き詰めれば、計算能力を求める私たちの飽くなき欲求だった。
こうして、世界中の政治家たちが、半導体サプライ・チェーンのジレンマを見誤った。

<半導体「世界大戦」にどこが勝つ? 次の大国は「インドで決まり」の納得理由>
デジタル社会や産業全体を支える重要基盤「半導体」。今や、各国の経済安全保障の要である。しかし、新型コロナの流行で引き起こされた世界的なサプライチェーンの大混乱や、緊張が高まる地政学的な要因から半導体不足が顕著になった。そのため、米国やEU、日本、中国などが軒並み、自国・地域内における先端半導体の自給体制構築に巨額を投じ始めている。しかし意外と知られていないのが、インドも壮大な半導体製造計画を持っていることだ。IT業界に数々の優秀な人材を送り出すインドが、半導体大国に生まれ変わろうとしている。
<目次>
日本:補助金6,000億円の使い道
米補助金は日本の10倍超、EU・中国の最新動向も
インドが「半導体大国」を目指すワケ
予算1兆円超、インテル系やサムスンなどが参入へ?
勝ち目は? 日系が進出、米国も支援…でも「懸念は3つ」
2023/04/19 ・執筆:在米ジャーナリスト 岩田 太郎
https://www.sbbit.jp/article/cont1/111694

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