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山上容疑者は「氷山の一角」 崩壊しても逃げ場がない日本の「家族主義」の限界

* 家族は他人、じゃあどうする?: 子育ては親の育ち直し(竹端 寛 (著))
42歳で父になった福祉社会学者、
ままならない育児にジタバタの日々(もうええ加減にしてや……)。
娘と妻との対話から「ケアとは何か」を考えるエッセイ。
「ぼくはいまだに、とっさに子どもをグイッと引っ張る癖がある」
「でも、ふと考えるのだ。なぜ、ぼくはそそっかしいままで、妻は注意深くあるのだろう?」。
自分のなかの「仕事中心主義」や「力ずく」のやり方(=男性中心主義)に気づき、ケアの世界にたどり着くまでの日々の記録。

<山上容疑者は「氷山の一角」 崩壊しても逃げ場がない日本の「家族主義」の限界>
 生活困窮者を中心に支援活動を行うNPO法人ほっとプラス理事の藤田孝典さんは、「山上徹也容疑者は氷山の一角だ」と話す。
「私たちが受ける相談でも、ある20代の女性は家族が新興宗教に入信したことで家族崩壊して大学にも行けず性風俗店を転々としていたり、ある10代の女性は山上容疑者と同様、父親の死後に母親が新興宗教に入信、寄付で貧困に陥った結果、家出や刑事事件を経るなどして生活保護を受けていたり。新興宗教に限らず、家族がアルコールやギャンブル依存症などで養育の義務を果たせず貧困へ、といった事例は山積しています」
 これらについて、藤田さんは日本の社会のある課題を指摘する。「家族以外の、福祉や社会保障などのセーフティーネットが極めて弱い」ことだ。・・・
 もはや子どもが家族を頼れない。そんなときに大学の学費無償化や、中高を卒業した後に住宅手当を支給して一人暮らしの負担を軽減するなど、「機能していない家族と“別れられる”福祉や社会保障のシステム整備」が急務だと藤田さんは言う。
2022/07/29・小長光哲郎
https://dot.asahi.com/aera/2022072600023.html?page=1

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